ギルデンホル墓地にて ~デスブランド最後の財宝~
ギルデンホル墓地は、ソルスセイム北部の孤島にある墓地だった。
泳いでいくしかないな……
ギルデンホル墓地か……
近くで見ると、結構大きな遺跡だな。
早速遺跡の中に入る。
中に入ってすぐの所で、一人の冒険者が力尽きていた。
手にはメモが握られていたので、とりあえず拝見させてもらうことにした。
メモの内容では、ここはソルスセイム一豊富な唯一の埋蔵物があるらしい。
だが、周囲には何も無い。
あるのはスタルリムの塊だけだ。
だがメモによると、この部屋にはわずかに隙間風が吹いているようだ。
秘密の通路が隠されているとでもいうのだろうか?
他に見るべきものがないので、スタルリムを掘る事にした。
スタルリムを掘り尽くすと――
先に進む通路が現れたのだ。
なるほどね、スタルリムで秘密の通路を隠していたというわけだ。
その通路の先は――
宝物庫だ!
金貨の山だ!!
ソルスセイム一豊富な唯一の埋蔵物だ!!!
頂き!!!!(`・ω・´)
あ……
リセッテ「閉まっちゃったね」
ラムリーザ「財宝を荒らしたら引き返せない仕組みだったのか」
リセッテ「どうするの?」
ラムリーザ「全部集めよう!」
リセッテ「そうしましょう!」
この宝物庫にはかなりの数の金貨が眠っていた。
部屋の至る所に金貨の山ができている。
こうなったら全部頂いてしまうことにした。
引き返せないということは考えないことにしよう。
全ての財宝をかき集めた後、先に進むことにした。
入り口は閉ざされてしまったが、先に進む扉は開くことができたのだ。
引き返せないなら進めばいいのだ。
奥にはもっと豪華な宝があるかもしれないしな。
宝物庫の先にあった場所は――
奥の大広間だった。
うん、ここにすごい宝が眠っているような気がする。
ドラゴンプリーストが襲い掛かってくる可能性も大だけどな!
しかしここにあったものは――
ハクニール・デスブランドの遺骨だ。
ここはハクニールの墓だったんだ。
遺骨の傍らには一振りの剣が。
ブラッドサイズ、ハクニールの愛用していた剣か?
その時、墓地全体が激しく揺れる!
宝を無造作に取り上げるとは迂闊だったか?!
しかしそれは墓が崩れるというものではなかった。
背後に何者かが現れた衝撃だったのだ!
あれはハクニールの魂か?!
ハクニールの魂らしきものは、こちらに向かってくる。
ハクニール「愚かな定命の者め! 死者から隠れる事ができると思うな!」
――などと叫んで「わんわんお」に襲い掛かるハクニール。
ハクニール「お前はここでは歓迎されていないのだ!」
――だとさ、「わんわんお」お前歓迎されてないぞ。
おいぬは大人しく家に居ろってか。
ハクニール「このように不意に終わるとは」
マズイ、こんどはリセッテに向かっていった!
リセッテに斬りかかる寸前に撃ち込む!
ドカーン!
魔力の矢の一撃で、海賊王ハクニールは消滅してしまった。
消滅した跡には、一振りの剣が残っていた。
ハクニールが使用していた剣、ソウルレンダーだ。
ブラッドサイズとソウルレンダー。
二刀流って所ですかい。
さて――
こんなところですかね?
リセッテ「全然似合わないw」
ラムリーザ「わんわんおで試し斬りするかの?」
リセッテ「やめなさいってばw」
ミーコ「わんっ」
というわけで、海賊王ハクニール・デスブランドの財宝を全て集め終わったのであった。
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