テル・ミスリンにて ~マスター・ネロスを狙う者~
テル・ミスリン――
テルヴァンニ家のマスターウィザード、ネロスによって作られたキノコの屋敷。
いつ見ても不思議な光景だ。
ネロスには敵が多く、モローウィンドにはそれこそ無数に居るそうだ。
特に最近は偶然にしては多すぎるほどの面倒が起きたという。
そこで、裏で何者かが糸を引いていると考えているようだ。
ただし、今回に限ってはソルスセイムに居る何者かだと思える理由があるとか。
そこで、また俺に仕事を持ちかけてきた。
「ネロスの指輪」というものを身につけて、テル・ミスリンを歩き回ればよいと言うが……
これを身に着けているだけで、元凶に近づいたら照らしてくれるらしい。
前回のアッシュスポーンの襲撃で残された灰を使って指輪に付呪を施したので、魔力の繋がりを探知して、召喚者の居場所を突き止められるのだ。
ラムリーザ「それはそうと、ブライアハート持ってきたよん」
ネロス「おお、そうか。ならば記憶を抽出して、何か役立ちそうな事が分かったか確かめるとしよう」
ラムリーザ「ブライアハートは?」
ネロス「それは要らん、好きにするがいい」
ラムリーザ「……リセッテ要る?」
リセッテ「要りません。」
……え~と、俺がやってきたことはいったい何だったと言うのだ?
どうしよう、この心臓……
仕方ない、どっかに捨ててこよう(;´Д`)
ネロス「待て」
ラムリーザ「なんぞ?」
ネロス「レッドガードの魔法を灰に応用しようと試みているのだ」
ラムリーザ「ハンマーフェルまでいってらっしゃい」
ネロス「んや、現在欠けている要素は、おそらくアファ・サリアト著書「風と砂」に書かれているはずだ」
ラムリーザ「その本を探せ、というわけ?」
ネロス「そうだ」
マスターウィザードの癖にアークメイジに使い走りさせるんだからまったく……
えーと、なんや?
テル・ミスリン周辺を歩き回ればよいのな?
30m以内にまで近づかないと分からないと言っていたので、とにかくあちこち行ってみるしかなさそうだ。
海辺も探してみることにする。
すると、岩の向こうに光るものが見えたのだ。
あそこか?!
ここからは慎重に接近する……
ミーコ「わんっ! わんっ!」
ラムリーザ「なんぞ?」
わんわんおが吠え出したのは、そこにアッシュスポーンが現れたからだ。
わんわんおが飛び掛かる。
アッシュスポーンが現れるということは、確かに元凶に近づいていることになる。
現れたアッシュスポーンは「わんわんお」に任せるとして、俺は光の元を探ってみることにしよう。
そこには棺がいくつか並んでいた。
どうやら墓場だとでも言うのだろうか……
そして怪しげな光を放っていた場所は、棺の一つだった。
墓碑は、「イルダリ・サロスリール」か、とりあえず開けてみよう。
中には「鎮静の杖」が一本、そしてハートストーンが一つ入っていた。
……遺体が無いぞ?
なんか「ことりばこ」みたいな感じで気味が悪いなー
とりあえず、この杖かハートストーンが元凶ということになりそうだな。
ネロスの所に持ち帰って見せてみよう。
ミーコ「わんっ! わんっ! わんっ!」
ラムリーザ「おいおい、まだやってたのかよ……」