東から昇る ~シャッターシールドの裏に潜む海賊の影?~
翌朝――
とりあえずここらを仕切っていると思われる東帝都社を尋ねることにした。
ヤク中のトカゲはどうでもいいが、もう一人の方のアルゴニアンはなんとかしてやりたい。
というわけで、東帝都社にお邪魔することにしたのですがーあっ!
なんだこの寂れっぷれは?
ソリチュードの東帝都社はもっと立派だったぞ?
ラムリーザ「ひでー荒れっぷりだな……」
オルサス「ここの状況がひどいことは分かっている。だが、我が社のせいではない」
ラムリーザ「ミラークのせいか?」
オルサス「違う、海賊のせいさ」
ラムリーザ「それって手足がゴムの様に伸びたりする?」
オルサス「いや、ハンマーフェルからヴァーデンフェルにかけて、沿岸地域を襲撃している」
ふむ……(。-`ω´-)
海賊ね。
安全なのがシャッターシールドだけというのもなんか裏がありそうだな。
そういえば、金に執着しすぎているトールビョルンという者もシャッターシールドの一味だったな。
オルサスの話では、監督しているダークエルフのスヴァリス・アセロンという者が居て、失敗にうるさく、すべての取引を記録簿に記録しているらしい。
もし、海賊との密着があれば、証拠として残っているかもしれないというのだ。
ちなみに海賊は「ブラッド・ホーカース」という。
最近東帝都社の船ばかり集中して襲うようになったのだ。
拠点が分からないかぎり、手の出しようも無いというのだ。
とりあえずシャッターシールドを当たってみよう。
忍び込む作戦なので、リセッテと「わんわんお」は、ノーザンメイデン号で待ってもらうことにして、と。
リセッテ「ソルスセイムに行きだしたらどうしたらいい?」
ラムリーザ「俺達が居ないと行きたがらないだろう」
リセッテ「それもそうね・・、気をつけて行ってきてね」
………
……
…
ここがシャッターシールドの本部。
スヴァリス「同類ね、会えて嬉しいわ」
ラムリーザ「しまった、堂々と入ってしまった!」
スヴァリス「迷い込んだのかしら?」
おほん。
ここと威風堂々とした態度で、何も怪しまれないように、落ち着いて堂々と部屋を物色。
探すのは記録簿だ。
あった!
これを持ち帰れば良いんだな。
スヴァリス「怠け者のアルゴニアンは、もっと動きをつかみやすいわ。」
ラムリーザ「ひゃう!」
スヴァリス「あなた、ちょっとおかしいんじゃないかしら?」
ラムリーザ「おかしいねぇ、よく言われます(。-`ω´-)」
盗れなくなってしまった……
スヴァリス「――で、何の用なのかしら?」
ラムリーザ「ト、トールビョルンって、金に執着しすぎているって、ほんま?」
スヴァリス「トールビョルンは運送業で現金を稼ぎたがってる。それを私が実現するの」
ラムリーザ「へ~、すごいね~(はよそこどけよ……)」
そういえば、ずーっと昔、まだ俺が魔導師大学の新入りだったころのことだが、ムズルフトに行く途中にウィンドヘルムに寄ったっけ。
その時この人は、ノルドにスパイ扱いされていたんだっけな。
ラムリーザ「そういえば、スパイとか言われてなかった?」
スヴァリス「ダークエルフを侮辱しようとして、ノルドの誰かがでっち上げた口実よ」
彼女の話では、ノルドはダークエルフを嫌っているだけではなく、アルゴニアンも標的にしているそうだ。
うむ、確かにな。
波止場での一件を聞くと、そんな気がするわ。
だがそれだけではない。
実際のところは、ノルド以外のほとんど誰もがノルドの餌食になっているけどね。
やっぱタロスはダメだ。
ノルド至上主義の象徴になっとる。
この旅が終わったら、俺がタロスの替わりに9大神めに君臨すべきだなw
ラムリーザ神は、「みんな自由、仲良くわっはっは、汝の為したいように為すがよい」が教義の神様だww
誰じゃ? サングインと区別がつかんとか言ってる罰当たりはw
ファラリス?
どこの世界の神様じゃ!
などといろいろと雑談していたら、ようやくスヴァリスは帳簿の前から離れてくれた。
あとは帳簿を掻っ攫って――
ではさらば、とうっ!
………
……
…
オルサス「なるほど、スヴァリスは海賊に会う目的でドーンスターに足を運んでるらしい」
ラムリーザ「あの港町か」
オルサス「ドーンスターに行き、このならず者どもに関する情報を集めてくれ。きっと酒場の近くに居るはずだ」
というわけで、次の目的地はドーンスターということになったとさ。
海賊の砦の場所は、船長のスティグ・ソルト・プランクなら知っているに違いないというのだ。
前の話へ/目次に戻る/次の話へ