テル・ミスリンにある黒の書
ラムリーザ「呪文のせいで、濡れた時に弱体化したぞ! 直せ!」
ネロス「濡れた時にだと? そちらの奥方との情事でか?」
ラムリーザ「濡れ場じゃねーーーーっ!!」
リセッテ「…………」
ネロス「そうかなるほど、鎖が逆転する機序が見えたぞ。残念な事だ。水そのものを避けられないものか?」
ラムリーザ「俺に『ジャミラ』になれと言うのか?」
ネロス「いやいや、それは駄目だな。風呂に入るのをやめられては困る。アッシュランドにいると体に臭いがつくからな。お前がそこにいたのも、えー……」
ラムリーザ「なんやね?」
ネロス「一臭瞭然だ」
ラムリーザ「……こんなじじいを要人扱いしないとアカンのか?」
リセッテ「好きにしてちょうだい……(´-ω-`)」
それでもとりあえず解除してもらい、手間賃を頂いた。
不都合の代償になるとかなんとか。
魔法の実験台は、ブレリナやジェイザルゴで懲りておくべきだったな!
ネロス「そうだ、ドロヴァスだが――」
ラムリーザ「しっかりやっているか?」
ネロス「まあかまわんが、カニスの根の茶を入れさせると酷いものだ」
ラムリーザ「根っこ? 茶ってニルンルートとかの葉っぱを水に混ぜたものじゃないのか?」
ネロス「ひとまずは感謝するがな。手間賃としてこれを渡そう」
そういってネロスから頂いたものは、杖用の付呪器がある部屋の鍵だった。
使いたければ使っても良いというわけだ。
そしてこれが杖用の付呪器。
ま、使わないか。
杖が欲しくなったらネラカーにでも頼み込めば済む事だしな。
リセッテ「あっ、そこにあるのは黒の書じゃない?」
ラムリーザ「何?」
ほんとうだ。
ここからも「アポクリファ」に行けるようだな。
リセッテ「ミラークに対抗するために、一つでも多くの力を得ないとね」
ラムリーザ「アポクリファはなー、気持ち悪い場所なんだぞ?」
リセッテ「力を得るためにはがまんしなくちゃ」
ぬぅ、リセッテは自分が行かないものだから、気楽なもんだ。
仕方ないな……
じゃ、ちょっと行って来るか。