最後の子孫 ~レイブンロック鉱山にて~
さて、ゲルディスの依頼でサドリ・スジャンマを広めてきたのだが、その過程でいろいろな仕事が舞い込んできてしまった。
最近人助けばかりしているようだが……
ミラークについて調べに来たはずなのだが、話は違う方向へと進みつつある。
とりあえず分かりやすそうな所で、レイヴンロック鉱山の秘密を解明することから手を付けることにした。
街から出る必要も無いし、鉱山の場所は先ほど分かったということもある。
クレシウスに任せておけと言い、そのまま鉱山内へと突入する。
なんと言う入り口だ……(;´Д`)
手すりも無い階段。
縦に深く掘られた坑道。
足を踏み外したら、最下層までまっさかさまじゃないか……
とりあえず、押すなよ「わんわんお」の馬鹿犬……
螺旋状に組まれた足場を辿って、深部に進んでいく。
相当深く縦に掘り込んだようだ。
坑道の側面をグルグルと何週も回って降りていくことになった。
途中、大蜘蛛が襲い掛かってきたりもした。
蜘蛛は口から毒液を吹き出してきたのだが――
「わんわんお」が間に入って盾になるw
こういうのをタンクと言うようで、「わんわんお」は立派に盾役をこなしている。
よいよい。
しかし、俺と蜘蛛の中間点に位置するために、こちらから弓を放つことができない。
もしも放てば、「わんわんお」のケツのど真ん中に刺さるだろうw
いかんなー。
というわけで、ここはお任せモードで傍観w
………
……
…
障害を乗り越え、鉱山の底に到着した。
しかしそこには何も無い……
あるものは、板を貼り付けて閉ざされた道だ。
奥に道が続いている。
ここから先が、東帝都社によって閉鎖されたという所か?
リセッテ「どうやらここが閉鎖箇所のようね」
ラムリーザ「だな。板張りで塞いでいるや」
リセッテ「なんとか壁を壊して進んでみたいわね」
そう言って、リセッテは壁を蹴ったり引っ張ったりするが、当然びくともしない。
ある程度は頑丈に塞いでいるようだ。
リセッテ「はぁ、はぁ、見てないであなたも手伝ってよ……」
ラムリーザ「下がってな」
こういう時だけ見せる、魔導師大学の一員としての実力(^ω^)
魔道の衝撃で板は弾き飛ばされ、塞いでいた壁は少しずつ開けていく。
俺の遠距離攻撃は当然弓、しかし近距離攻撃は魔法ということになっているな。
無骨な剣や斧は、脳筋ノルドが振り回していたらいいんだよっと。
ハイエルフはそんな野蛮なことはしないのだ、おっほん!
そんなこんなで、東帝都社によって塞がれていた通路は開かれ、奥に進むことができるようになった。
この先にうやむやにした秘密というものが眠っているというのだろうか?
この先は、鍵のかかった鉄格子で閉ざされていた。
しかしここはクレシウスから受け取った鍵で開くことができたので問題ない。
リセッテ「鉄格子……、鉱山……」
ラムリーザ「シドナ鉱山だな」
リセッテ「大変だったけど、今ではいい思い出ね」
ラムリーザ「不正の話は胸糞悪かったけどな!」
リセッテ「マルカルスから、シルバーブラッド一族は消えたみたいだから、二度と不正は行われないはずよ」
ラムリーザ「……だといいがな」
鉄格子をゆっくりと開き、おそるおそる中へと足を進める。
東帝都社が隠したものとはいったい何か?
それともそんなものは何も無いというのか?
鉱山の探索は続く――
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