ブリニョルフ「さあさあ、皆さん! お集まり下さい!」
シャヴァーリ「始まったようね」
レイジィ「マデシの店の下にある金庫か……」
ブリニョルフ「皆さんに注目して頂きたい素晴らしい品がございます!」

 彼の元にみんな集まっていったな。
 
ブラン・シェイ「おいおいブリニョルフ、今度は一体何だ?」
 
 
 みんながブリニョルフに注目している隙に、仕事を済ませないとな。
 マデシは宝石職人だとか、つまりここだな。

 確かに金庫がある。
 
ブリニョルフ「お坊ちゃま、お嬢さま方、ここに御座いますはファルメル万能血液薬!」
ブラン・シェイ「おい、まさかスノーエルフについて話してるのか?」
 
 怪しげな薬を売っているのだな。
 どんな効果があるのだ?
 
シャヴァーリ「私が陰を作っているからさっさと盗んでしまいなよ」
レイジィ「そうだった、ちょっと待てよ……」

 これか……
 
 街の人は全員ブリニョルフに注目していて、こちらに注意を払っていない。
 とりあえず指輪を盗み出すことには成功したぞ。
 あとは、これをブラン・シェイの懐に忍び込ませればよいのだ。
 
 ブラン・シェイと言えば、ダークエルフの商人だそうで。

 つまりこの人のようだな。
 気づかれないように、そっと仕込む……
 なんか俺、意外とこういうの得意かもしれないな。
 最初にたどり着いた街が、こういう怪しい所だったのはツイてるな。
 
 
ブリニョルフ「どうやら仕事に最適な人間を選べたようだな」

 俺、人間じゃなくてアルゴニアンなんだけどな。
 
ブリニョルフ「ここの所の状況を考えれば、何の問題もなく上手くいって正直ほっとした」
レイジィ「何が起こっているんだ?」
ブリニョルフ「俺の組織では不運が続いていな……」
レイジィ「ギルドのことか?」
ブリニョルフ「だがそれはどうでもいい、お前はちゃんと仕事をこなしたんだ。まだまだ稼げるぞ、自信はあるか?」
レイジィ「もちろんだ」
ブリニョルフ「よし、そいつを試してみるとしよう」
 
 盗賊ギルドの本拠地は、リフテンの下、ラットウェイというところにある、ラクド・フラゴンという酒場だそうだ。
 そこまで無事にたどり着けたら、俺の力を試させてもらえるようだ。
 ラクド・フラゴンだな?
 よーし
 
 などと考えていたら、突然リフテン衛兵の怒声が響いて来た。
 
リフテン衛兵「さあブラン・シェイ、ポケットをひっくり返せ。持っているのは分かっているぞ!」
ブラン・シェイ「何を持ってるって? 一体何の話をしているんだ?」

 衛兵の検挙早っ!
 つーか、なんで俺が忍び込ませた指輪の事を知っているんだよ……
 
 これが盗賊ギルドの情報網で、衛兵はすでに手懐けられているとか?
 こえー……
 

 そしてブラン・シェイは連行されていった……
 
シャヴァーリ「やっぱり気に病むの?」
レイジィ「俺は、仕事をしただけだ。それに衛兵の動きも早すぎる、最初から仕込まれていたのかもしれん」
シャヴァーリ「それもそうね」
 
 こんな仮説も立つ。
 もともと何らかの事情でブラン・シェイは近いうちに消される運命にあった。
 罪は盗みでも何でもいいのだ。
 一方ブリニョルフは仕事ができる人材を探していた。
 仕事と語って俺をテストしていたのかもしれない。
 ブラン・シェイを消すのと、人材探しを同時にやったということも否定できない。
 だから衛兵がすぐにやってきたのも、ブラン・シェイが逮捕される出来レースだったからなのだ。
 
 気に病む必要は無い。
 こんなのいちいち気にしていたら、盗賊なんてやってられねーよ。
 
 
 さて、ラットウェイのラクド・フラゴン。
 どこだ?
 
 
 
 




 
 
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